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 山梨県山梨市の職員採用を巡って市長が試験結果を改ざんしたとされる事件で、警視庁は21日、受験者側から現金を受け取ったとして前市長の望月清賢(せいき)容疑者(70)を収賄容疑で再逮捕し、受験者の父親と同市元収入役を贈賄容疑で逮捕した。望月前市長は6千万円以上の借金があり、同庁が動機を調べている。

 贈賄容疑で逮捕されたのは、受験者の父親で同県甲州市立中学校長の萩原英男(57)、山梨市元収入役で住職の滝沢博道(73)の両容疑者=いずれも山梨市。同庁は、望月前市長は容疑を認めているとしているが、贈賄容疑の2人の認否は明らかにしていない。萩原容疑者は逮捕前の朝日新聞の取材に対し、金銭の授受について「ないです」と否定していた。

 捜査2課によると、望月前市長は昨年秋にあった職員採用試験に絡み、男性受験者が採用で有利になるよう便宜を図る見返りと知りながら、2人から今年2月上旬、現金80万円を受け取った疑いがある。この受験者は採用され、今年度から職員として勤務している。

 市に提出した資産報告書によると、望月前市長は昨年12月時点で6790万円の借入金があった。また、今年1月には東京国税局に自宅などを差し押さえられていた。元妻は今年6月、代表を務める石材販売会社の仕入れ資金名目で現金をだまし取ったとして警視庁に逮捕され、約3億7千万円分の詐欺罪で起訴されたが、望月前市長は2002年までこの会社の社長を務めており、支援者によると、「建設会社など2社の保証人になって億単位の借金ができた」と話していたという。

 望月前市長は、別の男性受験者の試験結果を改ざんしたとする虚偽有印公文書作成・同行使容疑で今月7日に逮捕され、13日付で辞職している。