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 厚生労働省は25日、2018年度予算の概算要求を公表した。一般会計の総額は31兆4298億円で、今年度当初予算額を2・4%上回って実質的に過去最大の要求額となった。医療や介護などの社会保障費のうち、高齢化に伴って自然に膨らむ額は6491億円となり、増加額の約9割を占めた。

 重点分野の一つが、安倍政権の目玉施策「働き方改革」関連で、今年度当初予算額より4割多い計約2800億円を求めた。そのうち企業の長時間労働に対する監督指導の強化には20億円を計上。全国の労働基準監督署の非常勤職員を約80人増やす。

 20年度末までの「待機児童ゼロ」の目標に向けては、9万人分の保育所の整備費の補助として944億円を要求した。企業などがつくる「企業主導型保育所」の増加分や19年度予算での対応とあわせ、計22万人分の保育の受け皿を新たに確保する計画。新設する保育所の運営費は別途、内閣府の予算として確保する必要があり、年末までの検討課題となる。

 人手不足が深刻な介護職員を増やすため、未経験者を対象とした新たな研修制度を創設するための事項も盛り込んだ。特に退職後の中高年が現場に入ってきやすくするのが狙いで、来年度の導入を目指す。

 増え続ける社会保障費の抑制策も盛り込んだ。生活保護の受給者が無料で医療を受けられる「医療扶助」の不適切な利用を減らすため、41億円を計上。同じ診療科に月15日以上通う人のうち、過剰な受診と認められる人をリスト化して指導する態勢をつくった自治体に補助を出すとしている。

 厚労省の概算要求額は、15年度予算の31兆6688億円が過去最高。同年度から保育所の運営費などが内閣府に移ったため16年度の要求額は減ったが、実質的には毎年増え続けている。