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 野生のカワウソが国内で38年ぶりに見つかった長崎県・対馬で28日、環境省がフンなどの手がかりを探す本格的な調査を始めた。10人あまりが3チームに分かれ、約1週間かけて島全体の沿岸や川沿いを調べる。韓国からたどり着いたのか、元々島にいたのかなど、詳しい生息状況の解明をめざす。

 この日は、対馬空港近くの海岸で、カワウソなどの生態に詳しい筑紫女学園大(福岡県)の佐々木浩教授による調査の様子が、報道陣に公開された。佐々木教授や環境省の自然保護官ら4人は、ハングルが書かれたペットボトルや袋が打ち上げられた海岸を歩いて、フンをしそうな大きな岩の周りなどを確認した。

 カワウソは、海岸の岩場に小魚を追い込んで食べ、近くで魚のウロコが混ざったフンをする。7月にもフンが見つかったが、古くてDNAの分析が十分にできなかった。佐々木教授は「今回は調査の人数も多いので、フレッシュなフンをなるべくたくさんみつけ、個体数などの生息状況を明らかにしたい」と話した。

 環境省対馬自然保護官事務所によると、今月17日にカワウソが見つかったと公表されて以降、「何年か前に見たことがある」といった電話が住民から寄せられているという。ただ佐々木教授は「詳しい知識のある人がこれまでたくさん対馬には来ているが痕跡は見つかっていない。元々いたと考えるのは難しいんじゃないか」と話す。(福井悠介)