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 防衛省は29日、防衛分野の研究開発に役立つ基礎研究を委託し、資金を出す「安全保障技術研究推進制度」で、2017年度の研究課題に14件を採択したと発表した。14件の代表研究機関はすべて企業と公的研究機関で、4大学が分担研究機関になっているが、現時点で大学名は公表されていない。

 この委託研究制度は15年度に3億円で始まったが、今年度は予算額が110億円に急増。5年間で最大20億円を出す大規模研究課題も新設した。小規模な研究も含めた今年度の応募件数は企業や公的研究機関、大学から104件あり、16年度の44件から倍増。15年度の109件と同程度になった。

 応募した代表研究機関の内訳は「企業」が55件で最多。16年度の10件から5倍以上になった。企業の応募が急増した理由について、防衛省は「説明会の回数を増やしたり、防衛関連以外の業界団体にも呼びかけたりした」と説明する。

 一方、大学の応募は15年度は58件あったが、日本学術会議の検討が始まった16年度は23件に減り、今年度は22件と横ばいだった。日本学術会議が3月、慎重な対応を呼びかける声明を出し、軍事的研究への考え方の違いから大学の方針が分かれている。16年度までに代表研究機関や分担研究機関として参加した大学は11。今回の4大学の具体名について、同省は「差し支えなければ契約後に明らかにしたい」としている。