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 生活習慣病とは、食習慣(食事の内容)・運動不足・喫煙などの生活習慣が不適切であることが関与して生じる病気の総称です。日本人三大死因といわれるがん、脳血管疾患、心臓病はじめ、高血圧、糖尿病、高脂血症、肥満、アルコール性肝疾患など枚挙にいとまがありません。

 1996年、国はそれまで成人病と呼ばれていた病気を「生活習慣病」と改称しました。もともと成人病は40歳前後から急に死亡率が高くなり、全死因に占める割合が高い病気を指していました。その名の通り、主に加齢が原因と考えられていました。その後生活習慣の積み重ねが病気の発症や病状の進行に深く関与していることが明らかになります。つまり年齢に関係なく毎日の生活習慣が問題だとわかったのです。生活習慣を改善できれば疾病の発症や進行をおさえることができる――。これを意識させるために生活習慣病という名称にしました。

 では歯・口と生活習慣病にはどのような関係があるのでしょうか? むし歯と歯周病は共通して感染症と生活習慣病の二面を併せ持ちます。まずむし歯は細菌(ミュータンス菌など)の感染と糖類の過剰摂取が原因であり、最近むし歯とメタボリックシンドローム、動脈硬化との関連が指摘されてきています。歯周病(歯槽膿漏(しそうのうろう))は歯周病原因菌の感染症です。歯周病を放置すると原因菌が歯ぐきの血管から全身に回り、その毒素と炎症性物質によって動脈硬化を促進します。さらにむし歯や歯周病により歯の残存本数が少なくなると、肉や野菜などの摂取量が不足し炭水化物の摂取量が増え、やがてビタミンやミネラルが欠乏して栄養のバランスがくずれます。このように歯・口と全身は密接に関係しているのです。食習慣に加えて歯と歯ぐきのケアにも注意して、むし歯・歯周病を予防することが全身の生活習慣病を予防することにつながるのです。

<アピタル:医の手帳・歯の健康>

http://www.asahi.com/apital/healthguide/techou/(新潟県歯科医師会 佐藤哲也常務理事)