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 国は8月、「東海地震」の予知を前提とした「大規模地震対策特別措置法(大震法)」の仕組みを見直すと決めた。約40年ぶりの方針転換だ。朝日新聞が県内35市町が実施する避難訓練を調べたところ、2011年の東日本大震災以降、「予知型」の大半が「突発型」に。防災担当者は「突発型の訓練で備えており、懸念は特にない」などと冷静に受け止めている。

 国の中央防災会議の作業部会は8月25日、東海地震の予知は困難だとして、首相が出す「警戒宣言」の仕組みを事実上、棚上げした。国は今後、東海地震を含めてより広域で起きる南海トラフ地震を対象に、事前避難などの対策を進める新たな基準を示す。

 東海地震の想定をもとに、地震津波対策に計2兆3千億円以上を投じてきた県。危機政策課の滝田和明課長は「まだ見直しの方針が示されただけで事前避難などの対策を制度化するには議論が足りない。警戒宣言に代わる何らかの避難や規制の手順は必要で、国が今後設けるモデル地域に手を挙げる」と話す。

 毎年9月に「予知型」、同12月に「突発型」という二本立てだった県の防災訓練は、東日本大震災直後の11年9月から突発型に。県は13年、南海トラフ巨大地震の被害想定を示した。県内各市町の多くも当時、突発型の訓練に重点を移した。今年度の予知型訓練は、今月1日に住民ら約3千人が参加した東伊豆町が唯一。同町の担当者は「予知型と突発型の両方を訓練しておかないと万が一、警戒宣言が出た時に機能しない」と理由を述べる。

 市町の防災担当者の多くは「単純に『揺れたらすぐに高台へ』と呼びかけた方が伝わる」(牧之原市)、「いつ起きるか分からない最悪の地震に備えていれば予知にも対応できる」(小山町)、「突発型の方が訓練としてはより実践的」(焼津市)などと、現在の訓練のあり方に肯定的だ。市町の地域防災計画には東海地震の予知に基づく住民避難などが定められているが、市町の大半は「国や県の方針変更に沿って、必要があれば対応する」と議論の推移を見守る。

 予知型の訓練を続ける東伊豆町…

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