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両親の介護と仕事と認知症:4(マンスリーコラム)

 父が認知症と診断されて数年が過ぎた2010年ごろ、母を説得して認知症の診断を受けさせることにした。

 当時の母は、もの忘れが目立つようにはなっていたが、特に生活に支障が出ているわけではなかった。毎日、炊事や洗濯もちゃんとこなしていた。一方でアルツハイマー病の治療薬「アリセプト」を服用している父の状態が安定していたので、母のことも早めに対処した方がいいだろうと思った。

 兵庫県芦屋市にある、父が通う精神科に母を連れて行き、お決まりの認知症の診断テストをおこなった。

 ところが母は立方体を描けず、指示された時刻の時計の針を正確に描写することもできなかった。母は動揺して「急にこんな問題を出されたら困るわ……」と、その場をとりつくろった。結局、ごく初期の認知症と診断され、父と同じアリセプトを処方された。

 アリセプトは、服用し始めて最初の1週間ぐらい、人によっては頭痛が続くことがあるらしい。母も頭痛が起こり、数日後に服用をやめてしまった。どれくらいひどい頭痛だったのかはわからない。今後のことを考えて、いまは我慢した方がいいと説得したのだが、聞き入れてもらえなかった。

「ヘルパーが盗んだ」

 母は要支援1と認定されたので、ケアマネジャーと相談し、ヘルパーに週1回、家の掃除をしてもらうことにした。

 やって来たヘルパーは50代後半の女性。人見知りの母も打ち解けて、私たちにヘルパーがいかに親切にしてくれるとか、人となりなどを上機嫌で聞かせてくれた。

 ところが数カ月たったころ、突…

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