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 大相撲秋場所(国技館)11日目の20日、富山市出身の関取・朝乃山(23)=本名・石橋広暉、東前頭16枚目、高砂部屋=は、魁聖=西前頭13枚目、友綱部屋=を寄り切りで下し、勝ち越しを決めた。新入幕で臨んだ今場所の「第一目標」を達成し、地元の富山市呉羽町から取組を見守った人たちは「よくやった」と喜びの声を上げた。

 朝乃山は、16日の今場所7日目から4連勝で7勝3敗とし、先場所は敗れた魁聖との取組を迎えた。この日は立ち合いで一気に左上手を取り、そのまま前へ出て寄り切った。日本相撲協会によると、県出身力士の新入幕での勝ち越しは、1985年の春場所で8勝7敗だった琴ケ梅以来、32年ぶり。

 富山市呉羽町の貴船巻公民館では15人ほどの住民がテレビを前に声援を送った。朝乃山が勝利を収めると「よっしゃあ」「おめでとう」と歓声が響いた。感動で手にしたハンカチで涙をぬぐう人や、立ち上がって拍手を送る人もいた。

 貴船巻町内会の酒井辰夫会長は「みんなで応援してきた。勝ち越しに挑んで1日で決めてくれた」と満面の笑み。中日の17日には、朝乃山の父・石橋靖さんらと国技館へ応援に行ったという。「このままなら敢闘賞も頂けるのでは。数十年に一人の逸材だ」とたたえた。「小さい頃からずっと見守ってきた」という酒井ナオ子さんは「ようやった。何よりもけがをせんで頑張って」とねぎらった。(江向彩也夏)