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 大相撲秋場所で関取最年長の十両安美錦(38)=伊勢ケ浜部屋=が千秋楽の優勝決定戦で敗れ、戦後最年長優勝はならなかった。本割で天風を破って10勝目を挙げ、阿炎、琴勇輝、誉富士との優勝決定戦に進出。しかし、琴勇輝との1回戦で突き出しで敗れた。優勝は阿炎だった。

 安美錦はやるせない表情で支度部屋に戻ってきた。琴勇輝との立ち合いが2度合わなかったことに「気力だけで取ろうと思ったのに、やる気がなくなっちゃったよ。燃え尽きるつもりだったのに」と不満げ。1997年春場所に序ノ口で敗れて以来の20年ぶりの優勝決定戦だっただけに「情けないね。相変わらずだ。やっぱり優勝できないんだな、安美錦は」と自虐交じりで振り返った。

 それでも今場所は復活を印象づけた。昨年夏場所に左アキレス腱(けん)断裂の大けがを負い、昨年秋場所で十両に転落してから1年。初日から3連勝を飾ると、技能賞6度の業師らしい機敏な取り口で白星を重ねた。

 九州場所では再入幕がほぼ確実。「これ(10勝目)で大丈夫だよね?」と報道陣に確認すると、表情が和らいだ。10月には39歳となり、元関脇土佐ノ海(現立川親方)が持つ38歳6カ月の再入幕最年長記録(昭和以降)を抜くことになりそうだ。