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特派員リポート 石橋亮介(国際報道部員)

 中央アジアのウズベキスタンが最近、シルクロード観光の中心地として注目されている。日本と古都サマルカンドを直行便で結ぶチャーター便は満席続きで、今年の日本人観光客は例年の2~3割増を見込む大盛況。ウズベク政府も、高速鉄道の整備やホテルの近代化などに前のめりで取り組む。ただ、もっと多くの観光客を呼び込みたいと願う関係者を悩ませる問題が一つある。それは、「スタンの国は危険」というステレオタイプなイメージだ。この夏、現地の観光事情を視察するウズベク政府のツアーに参加し、実際の様子を取材した。

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 記者自身、ウズベクはおろか中央アジアの訪問自体が初めて。取材ツアーに参加する手続きや打ち合わせのため、5月、東京のウズベク大使館を訪問した。待っていたのは予想外の一言だった。

 「観光誘致の一番の壁は、危ない国という誤ったイメージ。安全な国だと伝えて欲しいんです」。大使館のハサノフ・アスカラリ政治社会・メディア部長がため息交じりに話した。観光誘致を進める政府の方針で、大使館はウズベクの情報発信や旅行会社への売り込みなどに力を入れている。その先々で、ウズベクに対して日本人が抱くステレオタイプな先入観にぶつかるのだという。

 ウズベクは、人口の約9割がイスラム教徒。そして周囲をカザフスタン、キルギス(キルギスタン)、タジキスタン、トルクメニスタン、アフガニスタンと「スタン」のつく国にぐるりと囲まれている。

 国を意味する「スタン」から政情不安の続くアフガニスタンを連想し、中東や欧州などでテロを重ねるイスラム過激派のイメージも重ねて「危ないんでしょう?」とネガティブな反応が示されるらしい。

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 実際どうなのか。1週間の日程で首都タシケントなど4都市を巡った。結論から書くと、訪れた場所はどこも、多少なりとも構えていた自分が拍子抜けするほど平穏だった。現地で暮らす何人かの日本人にも聞いたが、みな「夜、1人で街を歩いても大丈夫。日本と変わりない」と口をそろえた。

 「青の都」と呼ばれるサマルカンドの青いタイルで飾られたモスクや神学校、ユネスコの世界遺産に登録されているヒバの旧市街、世界最古とされるタシケントのコーランの写本……。案内された観光地はどこも、日本人を含む外国人観光客でにぎわっていた。オアシスに栄えた古都ブハラの地元自治体幹部は、「朝ジョギングをしても大丈夫かと日本の旅行会社に聞かれ、日本ではジョギングは危険なのかと聞き返した」と一笑に付したエピソードを語った。

 治安の良さと世界遺産を含む多…

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