拡大する写真・図版 満州事変や国際連盟脱退の際の国際的孤立を背景に、「国難突破十大物語」と題する雑誌別冊付録が発行された際の新聞広告=1933年5月31日付東京朝日新聞

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 安倍晋三首相は25日の記者会見で、少子高齢化や北朝鮮情勢への対応が必要だとして、今回の衆院解散を「国難突破解散」と名づけた。「国難突破」という言葉がかつて使われた時代をたどってみると――。

 日本の近現代史や戦時のプロパガンダに詳しい研究者らによると、1931(昭和6)年に満州事変が始まり、33年に日本が国際連盟を脱退して孤立を深めたころ、さかんに「国難」が強調されたという。

 編集者の早川タダノリさんによると、戦前の雑誌「日の出」(新潮社)は33年4月号付録で「国難来る! 日本はどうなるか」として外交上の孤立などを特集。7月号付録では「国難突破十大物語」を特集。作家の吉川英治らが明治維新や日清、日露の戦争などを挙げ、「襲い来た国難を突破した跡を顧みる」文章を掲載した。

 早川さんは「国の危機は国民一丸となって乗り切ろう、という動員スローガンとして、『国難突破』は政治家にとって便利な言葉だ。『一億総活躍』と同じく、安倍首相は政治的シンボルに戦前の用語を借りてくるのが特徴だ。今回は、自分が陥った窮地を国全体の困難であるかのように言い換えている」と指摘する。

 近現代史研究家の辻田真佐憲さ…

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