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 救急患者の受け入れ先が1回で決まらない「たらい回し」の問題を解消しようと、群馬県高崎市が市内の医療機関と連携して進める取り組みが、徐々に効果を上げている。救急隊から医療機関への受け入れ要請が1回で決まる割合(受け入れ率)は、2012年度の70・3%から16年度は79・6%に上昇。医療機関への収容時間も短縮された。

 医療機関が救急患者の受け入れを拒否する理由は「医師が専門外」「処置中」「空きベッドがない」など。こうしたことから、高崎市は13年度に「救急医療体制緊急改善プラン」をつくり、市内の医療機関の受け入れ態勢強化を財政面で支援してきた。

 現在は①市内18の救急告示医療機関が24時間、365日体制で受け入れ②受け入れ可否を情報システムで朝夕2回更新③市内2病院が医師を増員し、休日や夜間も配置④重症患者を受け入れる高崎総合医療センターの空きベッド確保のため、他病院に転院できる態勢づくり――などの成果が出ている。

 市内の救急搬送件数は、12年度の1万1984件から年々増加し、16年度は1万3174件だった。医療機関側の態勢強化の結果、受け入れ要請に対する「拒否率」も、12年度の35・1%から16年度は22・9%に減った。

 市消防局も医療機関側の受け入れ情報をもとに患者の症状に的確に対応した搬送や、救急車の運行体制の改善に努めてきた。この結果、救急車の現場滞在時間も12年度の平均15分41秒から16年度は14分35秒に、119番通報から救急患者を医療機関に収容するまでの平均時間も36分15秒から35分3秒に短縮された。

<アピタル:ニュース・フォーカス・その他>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(日高敏景)