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 福岡・天神の駐車場で今年4月、金塊取引のために銀行から引き出された現金約3億8千万円が奪われた事件で、福岡県警は31日、強盗致傷の疑いで東京や大阪などの男ら7人を逮捕した。ほかにも事件に関わった人物がいるとみて調べている。捜査関係者への取材でわかった。

 事件は4月20日午後0時半ごろ、福岡市中央区天神1丁目の路上で発生。東京都内の貴金属関連会社に勤める男性が近くのみずほ銀行福岡支店で2回に分けて3億8400万円を引き出した。男性が大型のスーツケースに入れて、約100メートル離れた駐車場に止めたレンタカーの後部座席に積もうとした際、男らに催涙スプレーのようなものをかけられケースごと奪われた。

 実行役の男らは3人組とみられ、駐車場に止めていた白いワゴン車(ホンダ・ステップワゴン)に乗り込んで逃走。県警が周辺の聞き込みや防犯カメラの映像をもとに追跡した結果、ゴールデンウィーク前後に福岡市内で見つかった。

 捜査関係者によると、押収した車には、車内外の指紋を拭き取ったような跡があった。一台ごとの個体識別のため車両に刻まれている車台番号も削るなどして見えないようにし、ナンバープレートも外されていたという。

 また、Nシステム(ナンバー自動読み取り装置)などの分析から、ワゴン車は事件前、関東方面から九州に入ったことも判明。高速道路で愛知や大阪、広島などの各府県を通った形跡も確認した。

 被害に遭った男性は、引き出した現金について県警に「金塊の買い付けのため」と説明。県警は男らが事前に取引情報を入手していた可能性があるとみて、首都圏にも捜査員を派遣するなどして調べていた。(菅原普)