【動画】北海道稚内市で、街中に出没するエゾシカを吹き矢で捕獲=奈良山雅俊撮影
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 街中に出没するエゾシカを捕まえるために「吹き矢」を活用できないか。北海道稚内市がそんな試行を始めた。10月31日から麻酔薬を仕込んだ吹き矢を使い、1日までに3頭を捕獲した。猟銃が使えない住宅地や公園などでの効果を3日間にわたって検証する。

 観光名所「氷雪の門」が立つ稚内公園やキャンプ場で1日、市が捕獲の様子を公開した。最初の群れには逃げられたが、次の群れは委託を受けたNPO法人のスタッフが子ジカ1頭から約5メートルの距離まで近づき、金属製の筒から吹き矢を発射。まもなく麻酔が効いた様子だったが、念のため、2本目も放って捕獲した。

 稚内市の中心市街地は、日本海に突き出たノシャップ岬の沿岸線。背後の丘陵地にすむエゾシカが、住宅地周辺に下りて草花を食べたり、市役所の中庭やパークゴルフ場に人目を気にせず居座ったり。交通事故も絶えないが、丘陵地は鳥獣保護区や公園などがあり、猟銃による捕獲が原則できずに市は苦慮している。

 吹き矢は知床半島の北海道羅臼町が9年前に6回試し、28頭を捕獲した。銃と違って発砲音がなく繰り返し使える。稚内市は初めて街中のエゾシカに試すことにした。吹き矢が有効なら、市は銃やわなと組み合わせてエゾシカの頭数を減らしていく考えだ。(奈良山雅俊)