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 「だるまちゃんとてんぐちゃん」など、3世代にわたって読み継がれてきた作品で知られる絵本作家、かこさとし(加古里子)さん(91)は、今回の衆院選に注目している。「戦後72年、(日本人が)ちっとも進んでいないのか、いい線に来ているのか。市民の力が本当にあるのか、結果に関心を持っている」

 昨年8月、民主主義について子どもに伝えるため約30年前に書いた絵本「こどものとうひょう おとなのせんきょ」が復刊されたかこさん。衆院選は「日本人の、世界に対する見方、考え方、把握の仕方がくっきりと出るだろう」と話す。「いまの日本の社会には怪しい雲があるなあと思う。昔の歴史が繰り返されるのではと危うく思っている」

 大人の言いなりでなく、子どもが特性を生かし、自ら賢く道を切り開いてほしいと励ます思いを込めた「だるまちゃんシリーズ」は今年、刊行開始50年。これまで8冊が刊行された。来年1月10日には4年ぶりに新刊が3冊同時に出る。

 2冊は東日本大震災で亡くなった人たちへの鎮魂と慰霊を、もう1冊には戦後も苦労が続く沖縄への応援の思いを込めた。「今回はどうしても皆さんに残さなければ」と、構想と制作に数年かけたという。

 今年はムック本が相次いで出るなど改めて注目されたかこさん。半世紀近く暮らす藤沢で絵本の原画や絵画を展示する市主催の作品展が開かれる。11月14日~12月10日、同市藤沢のルミネ藤沢店6階市民ギャラリー。無料。(小北清人)