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 米トランプ政権は5日、宇宙政策に関する大統領の助言組織「国家宇宙評議会」を24年ぶりに開催した。議長を務めるペンス副大統領は「米国が再び宇宙開発をリードする。米国の宇宙飛行士を月に向かわせる」と話し、再び月探査へ重点を移す方針を明らかにした。民間企業と協力し、月の探査を足がかりに火星などより離れた天体への探査につなげるという。

 米国はアポロ計画で1969年に人類初の月面有人探査に成功。その後、地球を周回する国際宇宙ステーション(ISS)に人を送ってきたが、2011年のスペースシャトル退役以降は、自前の有人宇宙船を持たず、ロシアのソユーズに頼ってきた。ペンス氏は安全保障面での懸念を示し、「米国は宇宙での優位性を失っている。米国の繁栄と安全、国のアイデンティティーは宇宙でのリーダーシップにかかっている」と述べた。

 月の有人探査計画はブッシュ(子)政権時代に存在したが、10年にオバマ政権が予算不足で打ち切りを表明。代わりに30年代半ばの火星有人探査を打ち出していた。

 米航空宇宙局(NASA)は、今年、月の近くに宇宙ステーションを置き、月開発や火星探査の中継基地とする「ディープ・スペース・ゲートウェー」構想を明らかにしている。月探査について、ペンス氏は時期や予算については明らかにしていない。

 国家宇宙評議会は、ブッシュ(父)政権の1993年以来休眠状態だったが、6月にトランプ氏が復活させる大統領令に署名した。省庁横断で閣僚や米軍幹部などがメンバーになっている。(ワシントン=香取啓介)

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