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 季節に合わせた過ごし方で健やかに暮らす知恵を、中国の伝統医学「中医学」に求める人たちがいる。暦の「二十四節気」を重視し、中国4千年の歴史から生まれた中医学を分かりやすく解説する講座に、健康的な暮らしを望む住民が集まってきている。

冷えや熱、体のバランスを重視する

 島根県雲南市の交流センターで2カ月に1回、中医学を学ぶ講座が開かれている。地元の市民団体の主催で、教えるのは市出身で福岡県福津市に住む宇津原(うつはら)知世美さん(61)だ。

 7月下旬の講座をのぞいてみると、脾臓(ひぞう)の解説をしていた。「今の時期のような湿気を最も嫌う臓器です」。湿気の高い日はハトムギやとうもろこしをおかゆに入れて炊くと、脾臓の働きを助けるのだという。脾臓がよく動くには体が温かいことも大事。例えばキュウリなら冷たいままでなく炒めると良いと聞けば、炒めたキュウリが入った中華料理が頭に浮かぶ。そんな説明をした。

 宇津原さんは、中国の国立北京中医薬大学の日本分校(現在は日本校、東京都文京区)を卒業し、世界中医薬学会連合会が認定する国際中医師の資格を2007年に取得。国際中医薬膳師の資格も持つ。

 もともと体調管理などの一般的な考え方に疑問を抱いていた。例えば発熱について、「熱が出たことに意味があるのに、なぜ下げないといけないのだろう」。その後、北京中医薬大を紹介するテレビ番組で体内のバランスを重視する中医学の考え方を知った。冷えや熱が出るのもバランスの崩れだと解釈する中医学は「大きな視点で人間をとらえている」と共感したという。

 中医学には「水穀(すいこく)の精微」や「補陽薬」といった独特の用語が続出する。講座の会場を埋めた若い人から年配者まで30人超の参加者たちは、盛んにノートを取っている。水穀の精微とは、食べた物が体内で吸収されてできる栄養物質で、血液をつくり出し、体の隅々まで養う力があるもののこと。補陽薬は、活発な働き(陽)を補う生薬のことだという。

 一方、食材の見た目で説明する分かりやすさもある。夏場に食べるといいウナギやドジョウ、アナゴなどの「にょろにょろしたものは、体の中の余分な水を取ってくれる」。キャベツやゼンマイのような巻きのいい植物は、「台風の目と同じでエネルギーの高い食材」という。

 こうした発想は中医学独特のも…

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