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 総選挙で憲法改正が焦点になろうとする中、「憲法研究者と市民のネットワーク」が9日、発足した。100人を超える研究者が参加を表明し、市民と緩やかにつながり、憲法をともに考える場を作る。日本国憲法には条文が103条あることから、略称を「憲法ネット103」とした。

 東京・春日の中央大での発足記念集会に先立ち、記者会見した三輪隆・埼玉大名誉教授は、「新しい改憲の動きが生まれ、市民とともに取り組みを起こす必要を感じた」という。市民と学習の場を作ったり、シンポや重要問題で声明を出したりしながら「粘り強く活動していく」と話した。

 植野妙実子・中央大教授は、安倍晋三首相ら政治家が解散権を「首相の専権事項」と公言していることに言及。「解散権は内閣にあり、首相にはない。誤った言説がメディアを通じて大手を振るう状況は耐えられない」とし、「市民や学生の立場に立って憲法とは何かを一緒に考えていきたい」と語った。

 集会では、安倍首相が目指す憲法9条への自衛隊の明記も議論になった。稲正樹・国際基督教大元教授は「(自衛隊明記は)護憲派の分断が狙いで、いったん改正されれば、(戦力の不保持をうたった)9条2項削除が出てくる可能性がある」と話した。藤井正希・群馬大准教授は「(自衛隊を憲法に)書くことでさらに拡大解釈が進み、海外での武力行使につながる危険がある」と訴えた。

 ホームページは、https://kenpokenkyushanet.wixsite.com/toppage別ウインドウで開きます(編集委員・豊秀一