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 日本原燃の六ケ所再処理工場(青森県)で8月に非常用電源建屋に雨水が流入したり、ウラン濃縮工場で排気ダクトの腐食が見つかったりした問題で、原子力規制委員会は11日、点検や管理に問題があったとして、それぞれ保安規定違反を認定した。規制委の定例会に出席した原燃の工藤健二社長は、再発防止策がまとまるまで再処理工場の新規制基準に基づく審査の中断を申し出た。規制委もこれを了承した。再処理工場は2018年度上期の完成を目指して建設中だが、完成は見通せなくなった。

 この日の定例会での報告によると、雨水流入は8月に発生。原燃は点検口を建設時から点検していなかった。また、ウラン濃縮工場は1992年の操業開始以来、天井裏の排気ダクトを点検していなかった。工藤社長は「核燃料物質を取り扱う企業として、基本ルールが守れていなかった。点検体制を構築し、信頼回復に努める」と陳謝した。

 規制委の田中知委員は「危機感を持って取り組んでもらいたい。改善できなければしかるべき対応を取る」と批判した。

 再処理工場は97年の完成予定だったが、設備のトラブルなどでこれまで完成が22回延期されてきた。(小川裕介)