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 先生を目指す学生たちが大学の授業で衆院選の投票先を考える――。岡山市北区の中国学園大で16日、そんな授業が開かれた。同大子ども学部の野村泰介講師(40)が「履修した学生が日常的に政治について考えるようになり、将来、主権者教育の担い手になれば」との期待を込めて行った。

 授業は、同学部の選択科目「社会」の一環だ。小学校の先生を目指す同学部生7人が参加し、野村講師が用意したNPO法人「YouthCreate(ユースクリエイト)」作成の教材に自分や候補者の考えをまとめていった。

 衆院選の投票先が未定だという参加者たちはまず、自分の興味を整理。最大の関心事として、教育、福祉、雇用などが挙がった。

 続いて、新聞紙面や遊説の動画を見て各候補者の経歴や主張、政党ごとのスローガンなどを調べ、投票先を見極めた。

 同市南区植松に住む3年生の塩田恵美さん(21)は「(自分の考えに)ぴったりと当てはまる人はいないが、それぞれ色があると分かった。授業も参考に、投票に行く」と話した。野村講師は「選挙の制度や仕組みを教えるだけでなく、主体的に政治を学ぶ主権者教育が必要だ」と語った。(山口啓太)

放送で投票呼びかけ 山陽女子高

 県内の高校でも衆院選を「主権者教育」に生かす取り組みが行われている。

 「選挙はわたしたち国民の意思を政治に反映させる最も大切な機会です」

 山陽女子高校(岡山市中区)では13日、衆院選への投票を呼びかける校内放送が流れた。

 県選管から配られた文章を読み上げたのは放送部3年の後藤沙月さん(18)。選挙権年齢が18歳以上に引き下げられて初の衆院選を迎えるにあたり、県選管は県内の高校に選挙啓発の放送の実施を呼びかけた。

 校内放送の後、3年生約200人は総合学習の時間を使って、比例代表制の仕組みや期日前投票を含めた選挙の流れなどを学んだ。

 ネットで候補者のことを調べているという藤田尚美さん(18)は「憲法に注目する。将来警察官を目指しているので、みんなが安全に暮らせるような憲法がいい」と話した。県選管の担当者は、「投票率が若い世代は低い傾向にある。選挙を機会に政治に興味を持ってほしい」。

 一方、突然の解散総選挙だったこともあり、ある高校の教師は「突然の解散に加え、今回の選挙は政策をちゃんと読み込まないと各候補の差が見えにくい。主権者教育の十分な準備はできないだろう」と話す。(村上友里)