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 中国共産党の最重要会議である第19回党大会が18日午前、北京の人民大会堂で開幕した。習近平(シーチンピン)総書記(国家主席)は政治報告で、2035年までに「社会主義の現代化」を実現し、建国100周年を迎える49年ごろには総合的な国力や国際的な影響力を高めた「社会主義現代化強国」を実現すると宣言した。

 習氏は政治報告で、経済発展を成し遂げ反腐敗闘争を展開してきた5年間を評価し、「中華民族の偉大な復興という中国の夢のためにたゆまず奮闘する」と述べた。

 習氏は自身が提唱してきた政治理念について、毛沢東思想や鄧小平理論などを受け継ぎ発展させてきた最新の成果だとして、「全党、全人民が中華民族の偉大な復興の実現のために奮闘する行動指針であり、長期にわたって堅持し発展させる」と指摘。自らの政治理念を党規約に盛り込む姿勢を強く示唆した。

 習氏はさらに、自らが率いた5年の最重要政策の一つの「反腐敗」について、「聖域をなくし、トラもハエもたたき、反腐敗闘争の圧倒的な状況を形成した」と指摘。今後も反腐敗闘争を強力に進めていく姿勢を示し、反腐敗のための法整備を進めるとした。

 軍事面では「軍の現代化を進め、軍改革は歴史的な突破を成し遂げた」と述べ、今後も情報化などを進め35年までに現代化を達成し、「世界一流の軍隊を建設する」と宣言した。

 経済面では、「中高速成長を保ち、世界の経済成長への貢献率は30%以上にのぼった」と評価。さらに「6千万人が貧困から抜け出した」と貧困撲滅政策の成果を誇り、2020年までに小康社会(経済的にややゆとりのある社会)を達成するとした目標への自信を示した。

 外交ではシルクロード経済圏構想「一帯一路」などの成果を挙げ、「我が国の国際的な影響力はさらに高まった」との認識を示した。また、台湾問題では、「台湾独立勢力に断固として反対し、両岸(中台)関係の安定を守る」とした。

 政治改革について、「人民の民主的な選挙の実行を保障する」として「社会主義的な民主政治の制度化を進める」と述べた一方、「政治制度は特定の社会政治条件から遊離できず、外国の政治制度を強引に当てはめることはできない」とも指摘し、西側の民主主義システムを受け入れることには消極的な姿勢を示した。

 閉幕翌日の25日に開かれる見通しの第19期中央委員会第1回全体会議(1中全会)で新たな政治局常務委員と政治局員のメンバーが決まり、習指導部2期目の体制が固まる。(北京=西村大輔、延与光貞)

政治報告の骨子

・この5年間は歴史的な変革と成果があったが、まだ実体経済のレベルは低く、環境保護や貧困対策も不十分。就職や教育、医療、高齢化などで難題を抱えている

・反腐敗運動を進め、党の創造力、団結力、戦闘力は明らかに増強された

・党の指導と社会主義制度を堅持し、「中華民族の偉大な復興」に向けて中国の特色ある社会主義を発展させる。外国の政治モデルはそのまま導入できない

・依法治国(法に基づいた統治)を推進し、中国軍を世界一流にし、中国の特色ある大国外交で新たな国際関係を築く

・2035年までに社会主義現代化を実現した上で、今世紀半ばまでに社会主義現代化強国を実現する

・サプライサイド改革や市場化など経済の現代化を進める。「一帯一路」の建設を核として、国内外で経済の開放政策を堅持する