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 係長へのパワハラは、その部下にとってもパワハラだ――。長野県の50~60代女性4人が、かつての勤務先で常務の男性からパワハラを受け退職を強いられたとして、同社などに慰謝料計約1700万円を求めた訴訟の控訴審で、東京高裁がこんな判断を示した。

 判決によると、フクダ電子長野販売(長野)に勤めていた女性4人は2013年4月、常務から「50代はもう性格も考え方も変わらない」「50代は転勤願いを出せ」などと言われた。うち係長2人は「辞めてもいいぞ」などと繰り返し言われ、4人は同年9月までに退職した。

 常務に直接侮辱的な発言を繰り返されたのは係長2人だったが、畠山稔裁判長は残る2人も「職場で見聞きし、間接的に退職を強いられた」と認め、一審のほぼ倍となる計約660万円の支払いを命じた。一審判決は発言を受けた係長のうち1人だけが退職を強要されたとした。

 原告側の上條剛弁護士は「見せしめ的なパワハラが周囲に与える影響も認めた意義ある判決」と述べた。(後藤遼太)