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 中国で人への感染が続いている鳥インフルエンザウイルスの一部が今年2月に変化し、少量のウイルスでも感染した哺乳類が高い割合で死ぬことを、東京大学などの研究チームが動物実験で確かめた。19日付の米科学誌「セル・ホスト&マイクローブ」電子版に論文を発表した。人も感染すると死亡する恐れがあるという。

 実験で確認したのは、鳥インフルエンザA(H7N9)。2013年から中国で人への感染が報告され、世界保健機関(WHO)によると今年9月27日までに1564人が感染、612人が亡くなった。国内での感染は確認されていない。

 研究チームが、インフルエンザウイルスに対して人と似た反応を示すフェレットで実験したところ、変化したウイルスはせきやくしゃみなどのしぶき(飛沫〈ひまつ〉)で感染が広がり7割近くが死んだ。遺伝子を調べたところ、人の気道などにくっつきやすいタイプに変わり、抗ウイルス薬の効果を弱める変化も起きていた。

 東京大医科学研究所の河岡義裕教授は「これまで飛沫に含まれるようなわずかな量で感染した動物を殺す鳥インフルエンザウイルスは報告が無い。人への感染が増える季節になるので、流行状況をより注意深く監視する必要がある」と話している。(大岩ゆり)