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 衆院選の開票状況を海外メディアも速報した。日本メディアの議席予測を引用し、「安倍晋三首相の政権与党が大勝へ」などと報じた。

 ロイター通信は「安倍氏は、来年9月に任期3年の自民党総裁に3選し、日本で最も長く首相を務める可能性が高まった」と報道。AFP通信は「選挙の勝利で、北朝鮮の核の脅威に取り組む安倍氏の決意は強まりそうだ」と伝えた。

 英BBCは与党が3分の2の議席を確保すれば「安倍首相が熱望する、戦後の平和憲法の改正」につながると位置付けた。また首相が長く憲法9条の修正を求めてきたと報じた。英紙テレグラフ(電子版)も「憲法改正という安倍首相の目標達成に道を開いた」と解説した。一方、希望の党が失速したことについては「小池百合子・東京都知事が立候補しないと表明した時から勢いを失った」と分析した。英紙ガーディアン(同)も「結果的に、希望の党に希望はなくなった」というテンプル大日本校のマイケル・チュチェック非常勤教授のコメントを伝えた。

 AP通信は希望の党について、「有権者を一瞬興奮させた新しい野党は、期待に反する情勢だ」と報じた。代表の小池百合子都知事が「非常に厳しい結果」と述べたことにも触れた。

 韓国の聯合ニュースTVは、記者が「自民党が圧勝を収めた背景には『北風戦略』があった」と伝え、「北朝鮮の挑発を語り、安定のために政権を延長してほしいと叫んだ自民党の訴えが有権者にアピールした」との分析を紹介した。

 また韓国紙「東亜日報」(電子版)は「安倍氏、勝負の一手が通じる」との見出しで報じ、「安倍首相は今回の民意を踏み台として、平和憲法の改正に拍車をかけると予想される」と伝えた。「当初嵐を巻き起こすと予想されていた極右性向の希望の党に代わり、進歩(革新)的性向の立憲民主党が第2党に浮上する異変が起きた」とも報じた。

 中国では22日、中央テレビが投票の様子を何度も報じ、関心の高さをうかがわせた。安倍政権の続投が決定的となったことで「対中政策に大きな変更はないだろう」(外交筋)との受け止めが広がっている。

 中国メディアは、安倍内閣の支持率が下がり始めた6月ごろから「森友・加計学園問題」を連日特集で報道するなど、政権の行く末に注目してきた。

 中国では共産党大会閉幕後の25日に、習近平(シーチンピン)総書記(国家主席)が率いる指導部の2期目の陣容が固まる見通し。安倍首相と習氏の個人的な信頼関係の構築は道半ばで、1時間以上の首脳会談は実現していない。安倍首相は9月、来年の日中平和友好条約締結40周年を見据えて、自らの訪中と習氏の訪日を呼びかけた。外交筋は「今後の安倍首相の言動がポイントになるだろう」と語る。(神田大介、ソウル=武田肇、北京=冨名腰隆)

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