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 滋賀県彦根市の国宝・彦根城天守の「多聞櫓(たもんやぐら)」外壁のしっくいと壁土が約17メートルにわたってはがれているのを23日朝、市文化財課職員が見つけた。市は台風による暴風雨の影響とみている。彦根城管理事務所は、天守に北側からつながる山道を通行止めにした。

 多聞櫓は長さ約20メートルの一重櫓で、矢と鉄砲を放つはざまが設けられ、天守北側を防御する役目。天守と附櫓(つけやぐら)で連結しており、そろって1952年に国宝に指定された。

 城北側の玄宮園を手前にして、多聞櫓の後ろに天守がそびえる景色はポスターや絵はがきなどに数多く採用され、彦根城指折りの撮影ポイント。管理事務所の関係者は「これから玄宮園が紅葉の観光シーズンを迎えるのに」と肩を落とす。

 市文化財課によると、多聞櫓の石垣は高さ約10メートルと高く、足場を組むのに手間がかかるほか、しっくいを塗り直すには低温で乾燥する冬は不向きとされ、復旧工事は来春以降になりそうだという。(大野宏)