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 ベトナムで絶滅の危機にさらされているアジアゾウの保護に、元教師の日本人の女性が奔走している。「ゾウの暮らす森を破壊することは、人間の暮らしも脅かすことになる」。77歳の女性の訴えに、ゾウと家族のように暮らしてきた地元住民らも触発され、保護活動が進む。女性はこの秋、活動を本にまとめた。

 ベトナム中部のダクラク省とダクノン省にまたがる地域には、その大半が国立公園に指定される「ヨックドンの森」が広がっている。東京都国分寺市の元小学校教諭・新村洋子さん(77)は、この森にすむゾウを守るために2002年からベトナムに通っている。今年9月、その活動を「どこに行ってしまったの!?アジアのゾウたち」(合同出版)にまとめた。

 森には、昔からゾウと家族のように暮らす少数民族がいる。ゾウは木材を運んだり、農作業を手伝ったり、人間の暮らしを支えてきた。豊かな森で暮らす野生のゾウもいる。しかし、1975年のベトナム戦争終結後、経済成長のためにゾウのすむ森林が開拓され、象牙を目的とした密猟も横行した。ダクラク省には75~80年、野生のゾウが1500~2千頭生息していたとされるが、2004年には76~94頭に激減。飼育されているゾウも労働が優先で繁殖が進まず、60頭弱とされる。

 新村さんがゾウの保護を始めたきっかけは、定年後に趣味で始めた写真撮影のためにベトナムを訪れたときのこと。森でゾウ使いを背中に乗せて悠々と歩く一頭のゾウに心を奪われた。ゾウをレンズで追うと同時に、ゾウが減っている実情を知った。写真絵本を06年に出版。09年にゾウ保護団体「ヨックドンの森の会」を立ち上げ、絵本をベトナム語にも訳し、現地の子どもたちに1千冊を寄贈した。

 保護団体を立ち上げた当時、現…

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