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 第45回東京モーターショーが始まり、静岡県内に本社があるスズキ、ヤマハ発動機も出展した。電気自動車(EV)や自動運転技術の開発などで車を取り巻く環境が激変しているが、自社らしさを追求しながら新しい技術や時代に対応しようとしている。

 「先進技術への取り組みと今ある技術の向上の2点を磨き上げる」。スズキの鈴木俊宏社長はプレゼンテーションで強調した。スズキのテーマは「ワクワクを、誰でも、どこへでも」。2020年に創立100周年を迎えるが、次の100年に向けた製品を披露した。

 最も注目を集めたのが、EVのコンパクトSUV(スポーツ用多目的車)。四つの電動モーターや自動運転機能を搭載し、スズキらしい走りとデザインで関心を集めていた。近く売り出す「クロスビー」、広い室内のワゴン「スペーシア」、レトロなバイクも目を引いた。

 トヨタ自動車とEVなどで提携協議を進めているが、同社は「他社との差別化がスズキらしさで、小さい車やインドに強いのもその一例。独自性を磨きながら、トヨタとの提携や新時代への対応を進めたい」としている。

 ヤマ発の注目は四輪車への参入。モーターショーでは13年に街乗り型、15年にスポーツ型を出展し、今年はSUV。遊び心満載の四輪車を披露し、大勢の報道陣が集まっていた。同社は参入について「19年をメドに検討」としているが、柳弘之社長は記者団に「まず欧州市場を考えているが、時期はまだ検討中」と述べるにとどまった。

 四輪車参入は飛躍のチャンスだが、生産や販売のリスクもある。スズキとホンダが二輪から四輪に参入した際は創業家や創業者の決断があったが、ヤマ発は今や同族企業ではない。主要株主にはトヨタが名を連ねており、スズキ同様、トヨタとの関係も将来のカギを握りそうだ。

 ヤマ発はバイクでは、前輪が二つあったり、人工知能を活用して持ち主を認識したり、ロボットが高速運転したりする次世代の製品を多数出展した。(長谷川智)