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 来年に韓国で開かれる平昌(ピョンチャン)冬季五輪・パラリンピックは、11月1日に五輪開会式100日前を迎え、仁川(インチョン)で聖火リレーが始まる。韓国初の冬のスポーツの祭典が近づきつつあるが、ジャーナリストの池上彰さんが韓国を取材するシリーズの5回目では、以前のようには五輪で盛り上がれない背景もわかった。

 今の韓国は若者にとって生きづらいと言われる。失業率が高く、大学にやっと入った後も、就職試験の勉強に追われるからだ。大変なストレス社会だという。平昌オリンピックを前に、そんな韓国社会を歩いた。

 今年8月の韓国統計庁の発表によると、失業率は3・6%で前年同月と同水準だが、25歳から29歳までに限ってみると、9・4%。前年同月より0・6%増加している。

 韓国では「体感失業率」というものもある。定義は「勤労が週36時間未満でもっと働きたい人と、働いていない人で過去4週間求職したものの職を得られなかった人を合わせた数字」。韓国の通信社である聯合ニュースによると、15歳から29歳の体感失業率は8月が22・6%で、前年8月より1%増だ。

 要は、若者たちの就職難が続き、さらに悪化の傾向にあるというわけだ。

 また、韓国の大企業である財閥に入社できても、社内での熾烈(しれつ)な競争は続き、いつ落後するかわからないという危機感にさいなまれる。その結果、安全志向から公務員希望者が増加し、公務員試験のために猛勉強しなければならない状態になっている。

 ソウル市内にある公務員試験対策の就職予備校が立ち並ぶ一角を訪ねた。昼時に大勢の若い男女が歩道に並んだ屋台で昼食を食べていた。26歳の男性に話を聞く。大学3年生だが、消防士になりたくて、就職試験勉強のために休学しているという。

 日本の感覚でいうと、大学を休…

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