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 格闘技やサッカーなどを電子機器を使って競う「e(エレクトロニック)スポーツ」が将来、五輪に加わる可能性が出てきた。28日にスイスのローザンヌで国際オリンピック委員会(IOC)が競技団体の幹部らを集めた五輪サミットで議題に上がり、IOCがゲーム産業界などと協議を深めていく方針が決まった。一昔なら荒唐無稽と思われたテーマが真剣に話し合われた。

 この日の会議では「eスポーツを本格的に取り組んでいるプレーヤーは伝統的なスポーツ選手に匹敵するほどの熱心さで練習に励んでいる」とし、「スポーツ活動として考えられる」と位置づけた。さらに「急速に成長を遂げる中、特に多くの国で若者の競技人口の増加が目立つ。五輪ムーブメント(運動)と連携する土台になる」。若者の五輪離れに歯止めをかける起爆剤への期待がにじむ。

 すでにアジア・オリンピック評議会(OCA)は来年ジャカルタで開くアジア大会で公開競技として採用し、2022年大会(中国・杭州)から正式競技にする。

 eスポーツは9月に千葉市で開かれた世界最大級のゲームの展示会「東京ゲームショウ2017」でも注目を浴びた。年々、競技性が向上してプロのプレーヤーも多数誕生している。野球やサッカー、テニスなどのプロスポーツの興行と同様、ゲームをする層だけでなく、観戦を楽しむ人々の市場が著しく発展している。

 オランダの調査会社Newzooによると、その市場規模は昨年、世界で4億9300万ドル(約560億円)に達し、2020年には14億8800万ドル(約1690億円)に膨らむと予想する。

 いち早くオンラインのサッカーゲームの大会を実施してきた国際サッカー連盟(FIFA)は27日、新たに世界規模の「eワールドカップ2018」の開催計画を発表したばかりだ。(稲垣康介