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 日産自動車が無資格の従業員に新車の検査をさせていた問題で、国内工場からの出荷停止期間が、想定の「2週間」よりも長びく見通しとなった。法令に沿った検査体制を整えるのに手間取っているため。停止発表から2週間の来月2日に間に合わず、週内の再開も難しい状況だ。

 西川(さいかわ)広人社長は今月19日の会見で出荷再開の「全体の準備は2週間ぐらい」とし、より早く再開できる可能性もあるとしていた。

 だが、長年常態化していた不正の正常化は容易ではなく、十分な人数の有資格者の配置や、規定外のラインで行われていた検査工程を正規のラインに戻す作業などに、時間がかかっているとみられる。

 作業後には国土交通省による監査が予定され、そこで不備が見つかれば更なる対応が求められる。

 日産が国内で売るのは2週間に1万~2万台。出荷停止が1日でも長びけば影響は大きい。帝国データバンクによると日産グループが直接、間接に取引する下請け企業は約1万5千社。部品大手カルソニックカンセイは、停止が長期化すれば、従業員の休業手当の補償を求めることを検討しており、同様の動きが広がる可能性もある。

 一方、国交省は30日、各メーカーからの報告をまとめ、日産と27日に不正を公表したスバル以外に問題はなかったと発表した。(伊藤嘉孝、青山直篤)