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 米ニューヨークでトラックを暴走させ、8人を殺害したテロ事件で、拘束されたウズベキスタン出身のサイフロ・サイポフ容疑者(29)は、米国土安全保障省によると、抽選で米国の永住権(グリーンカード)が得られる制度を使って2010年に入国していた。トランプ大統領は1日、この制度を「直ちになくす」と発言。気軽に米国に移住できる同制度は日本からの応募も多く、廃止されれば影響も大きい。

 永住権抽選制度は、正式には「移民多様化ビザ抽選プログラム」と呼ばれる。米国に滞在して期限なく職業を選べる永住権を年間5万人程度に限り、移民の少ない国に割り当て、応募者から抽選で選ぶ。多くはアフリカ諸国に割り当てられているが、日本からは数万人が申請し、15年度には636人が選ばれた。応募には高卒以上の学歴か、経験・技術を要する職業に2年以上従事した経験が必要で、当選者は面接で犯罪歴やテロとのつながりなどを質問される。

 1日の閣議でトランプ氏は「『多様性』とは聞こえがいいが、全然良くない。我々は反対してきた」と述べ、制度の廃止を議会に求めた。その上で「我が国の助けになる人、我が国の安全を保てる人を欲している」として、職能や英語能力、高等教育の程度を基に選ぶ新たな制度を目指すと話した。

 またトランプ氏は同容疑者を「野獣」と呼び、キューバのグアンタナモ米海軍基地にある収容所に送るとも発言。同収容所は過酷な拷問が批判され、オバマ前政権が閉鎖を検討したこともある。(ワシントン=香取啓介)