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 広島県三原市の国立広島大学付属三原中学校の3年生の男子生徒が昨年6月、運動会での組み体操が原因で死亡したとして、遺族らが学校を運営する国立大学法人広島大学に対して、計約9600万円の損害賠償を求める訴訟を広島地裁尾道支部に起こした。

 提訴は1日付。訴状によると、男子生徒は昨年6月18日にあった運動会の組み体操に参加し、最後に計9人で3段の騎馬を構成して退場した。その後騎馬を解く際に崩れ、最上段の生徒のひざが2段目にいた男子生徒の後頭部にあたったと主張。男子生徒はその日は帰宅したものの、同20日未明に頭部の痛みを訴え、病院に搬送されたが死亡した。死因は小脳出血と急性肺水腫とされた。

 原告側は練習期間が短かったことなどを指摘したうえで、学校が安全配慮に必要な人数の教員を確保したりする注意義務を怠ったなどと訴えている。

 三村真弓・広島大学付属三原学校園長は男子生徒の死亡後、ともに騎馬を組んでいた生徒らに聞き取りをしたといい、取材に対し「騎馬が崩れたという事実はなかった」と説明した。

 組み体操をめぐっては、スポーツ庁によると、1969年以降、9件の死亡事故があり、障害を負う事故は96件発生。最新の2015年度の統計では、全国で8071件の事故が起きている。(小林圭、北村哲朗)