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 中国の全国人民代表大会(国会に相当)常務委員会は4日、香港の「憲法」にあたる香港基本法を改正し、中国の国歌に対する侮辱行為を禁止する国歌法を付属文書に盛り込んだ。国営新華社通信が伝えた。サッカーの試合前の国歌斉唱などの際に、ブーイングを浴びせる若者らを取り締まる狙いがある。

 国歌法では罰則として15日以内の拘留を定めているが、同委員会は同日、中国の刑法改正案も可決し、国歌侮辱行為への罰則を最長懲役3年に厳罰化した。

 国歌法は中国本土では10月1日に施行されたが、香港は「一国二制度」によって高度な自治が保障されている。そのため、香港政府は今後、立法会(議会)に罰則規定などを盛り込んだ関連法案を提出し、成立後に適用される予定。民主派からは表現の自由が後退するとの懸念がでている。

 民主化を求める若者が中心部を占拠した2014年のデモ「雨傘運動」以降、香港では若者が国歌斉唱の際にブーイングをしたり起立を拒否したりするケースが相次いでいる。香港サッカー協会は2015年、国際サッカー連盟(FIFA)から責任を問われて罰金を科された。

 また同委員会は4日、香港と同じく一国二制度下にあるマカオについても、マカオ基本法を改正し、国歌法を付属文書に盛り込んだ。ただ、マカオは中国人観光客によるカジノ収入で経済が成り立っており、香港ほど反中感情が広がっていない。そのためマカオでの立法作業は難航しない見通しだ。(北京=益満雄一郎)

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