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 10月、半年ぶりに訪れた岩手県陸前高田市は大きく変貌(へんぼう)していた。かさ上げ工事は粛々と進んでいる。いまでは盛り土の上に作られた道路を走る時間の方が多くなった気がする。6年も経過すれば当然か。

 4月下旬、「アバッセたかた」という名の大型商業施設が営業を開始した。かつて市街地だった場所を盛り土して建設されたショッピングモールは震災復興のシンボルのひとつでもあり、被災直後を知る1人として、私も「ついにここまでたどり着いたか」と感慨深いものがあった。

 しかし、心の底から喜べなかった。目の前に姿を見せる新しい街のこれからを牽引(けんいん)する施設に未来を展望しつつも、真下にあるかつての街が頭から離れない。

 時間の経過とともに、新しい街は住民に受け入れられなじんでいくに違いない。しかし、新しい街は歴史を刻み始めたばかりである。それゆえ、住民にとってなじみがあるのは土の下の街なのだ。新しい街を歩きながら、いまでも盛り土の下にあるかつての街を感じようとしている。

 滞在中、津波で妻を失った70…

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