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 少子化が進む日本の未来について茨城県内の産科医・助産師が語るシンポジウムが11日、水戸市内であった。安心して出産できる環境を整え、少子化に歯止めをかけるため、医師確保や意識改革の重要性を訴える意見が相次いだ。

 市民団体「茨城の地域医療を考える会」が主催。集まった約130人を前に、計4人の産科医・助産師が意見を交わした。

 産科医で筑波大付属病院つくば市バースセンター部長の浜田洋実氏は、産科医療の魅力を知ってもらう工夫が必要と指摘。「(研修医の)初期研修で産科を必修にすれば、魅力を感じる人が増えるのでは」と提案した。

 産科医不足が続くなか、正常な経過なら産科医がいなくても、助産師だけで赤ちゃんを取り上げる「院内助産」も話題に上った。助産師の菊池亜衣・水戸赤十字病院看護係長は「助産師の不安解消や意識改革のため、今後は研修のレベルアップも必要」と話した。

 県によると、2016年の県内の出生数は戦後最少の2万878人。10年前の06年と比べて4250人(17%)減った。平均初婚年齢が上昇したこともあり、婚姻件数も戦後最少の1万3201件だった。県は妊娠・出産サポートの整備を進めているが、「将来への不安から出産をためらう人はまだまだ多い」(少子化対策課)という。

 コーディネーターを務めた永井秀雄・県立中央病院名誉院長は、暴力や理不尽な要求をする「モンスターペイシェント」がいることにも言及。「医師も県民も、お互いに協力する意識を持つことが大切では」と締めくくった。

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http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(箱谷真司)