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 高校生たちに生命科学の魅力を伝えようと、日本学術会議が知恩院和順会館ホール(京都市東山区)でシンポジウムを開いた。府内の5校などから約60人の生徒が集まり、京都大の森和俊教授らが自身の体験などを交えて高校生らに生命現象のおもしろさなどを語った。

 森教授は研究テーマの「小胞体ストレス応答」を解説。細胞内でたんぱく質の工場となっている小胞体がうまく働かなくなった時、それを元に戻そうとする仕組みが細胞に備わっていることを説明。ノーベル賞の有力候補とされている。

 高校時代の話も披露した。理学部で物理を学ぼうとしたが成績が届かず、がっかりして工学部に進んだという。しかし、大学1年の時に新聞で遺伝子に関する記事を読み、分子生物学に憧れて薬学部に転部。30歳で渡米するなど努力した末、理学部の教授になったと述べた。「受験で失敗しても絶望が待っているのではなく、気持ちを切り替えて情報を集めれば人生は開ける」とエールを送った。

 森さんの他、十数人の教授らが若い頃の思い出や研究テーマを選んだ理由などを語った。講演会の後には立食形式の談話会もあり、生徒たちはさらに詳しい話を聞きたい研究者が待つテーブルに集まっていった。

 

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(波多野陽)