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 ローマから南に車で約2時間半、人口わずか2千人ほどのモリーゼ州モンテロドゥーニは、町をあげてのお祭り騒ぎだった。今年2017年9月29日。この小さな町の守護聖人、大天使ミカエルの像が盗難から20カ月ぶりに元の教会に帰ってきたのだった。16世紀に作られた聖像だった。世界有数の文化財を誇るイタリアは、同時に120万件もの文化財盗難が発生している国でもある。教会の文化財盗難事件も相次ぎ、16年だけで数百件にのぼる。しかし、モンテロドゥーニの守護聖人は無事に戻ってきた。落胆していた住民は一転、歓喜に浸った。

 その日、モンテロドゥーニの住民はこぞって街に繰り出した。鼓笛隊の大きな音楽が狭い街路に響き渡った。後ろに、盛装した教会奉仕団が続いた。カラビニェリ(国家治安警察)の文化遺産保護部隊が、取り戻した像を「聖ミカエル大天使教会」に運び入れると、子どもたちは風船を破裂させ、空中に紙吹雪をまいた。あちこちでベルが鳴り響き、うれし涙の老人も少なくなかった。

 「万歳! 聖ミカエル」。群衆の叫びが響いた。

 住民の喜びは最高潮に達したが…

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