鹿児島県の離島を訪問中の天皇、皇后両陛下は17日午前、沖永良部島からプロペラ機で、奄美群島最南端の与論島に到着した。両陛下が同島を訪れるのは初めてで、引き潮になると沖合に姿を現す砂浜「百合ケ浜」を視察した。

 両陛下は双眼鏡を手に、海岸から約1・5キロ沖合に現れた百合ケ浜を眺めた。天皇陛下が山元宗(やまもとむね)・与論町長に「海の汚染もありませんか」と質問し、町長が「はい」と答えると、「だからきれいな浜が保たれているわけですね」と笑顔で話した。皇后さまも「この辺りはサンゴは死んでいないのですか」と尋ね、町長から死んだサンゴも再生していると聞くと、笑顔でうなずいていた。

 与論島は沖永良部島の南西約48キロにある円形の小島で、人口約5200人。日本の南方の観光地として最盛期の1979年には年間約15万人が訪れた。しかし72年に返還された沖縄で宿泊・観光施設の整備が進み、海外旅行に行く人も増える中で与論島の観光客は徐々に減り、2016年は約7万人だった。

 天皇陛下は、1968年に皇后さまと奄美大島を訪れた際、与論島を含む離島の代表者と懇談。与論島の商工会専務だった川畑芽出雄(めでお)さん(故人)らに「奄美の観光をどうしようと考えていますか」と尋ね、島々の将来に関心を示していた。(中田絢子