[PR]

 もし小惑星が南側に数百キロずれて地球に衝突していたら恐竜は今も生き残っていたかもしれない――。そんな研究成果を、東北大学と気象庁気象研究所のチームが英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」に発表した。

 恐竜や翼竜、首長竜、アンモナイトなど古代の生物は約6600万年前の白亜紀末、直径約10キロの小惑星が現在のメキシコのユカタン半島沖に落ちた後に絶滅した。チームは、衝突の熱で有機物が燃えて生じた「すす」が太陽光を遮って地球の気温を下げ、絶滅を引きおこしたとの説を唱えている。

 小惑星が有機物の少ない場所に落ちればすすはあまり発生しない。だが、有機物の多い堆積(たいせき)岩がある場所へ衝突すればすすが大量発生し、月平均気温が地球全体で8~11度、陸地では13~17度低下し、さらに下がる場合もあると計算。こうした場所は、当時の地層の条件から地球表面の13%だったと推定した。

 研究チームの海保邦夫東北大学教授(地球化学)は「もし小惑星が南側に数百キロずれて地球に衝突していたら恐竜は生き残っていたかもしれない。恐竜絶滅の確率は意外と低かった可能性がある」と話している。(小堀龍之)