赤井陽介
自治体が取得した土地が塩漬けとなり、評価額が落ちるのに利払いは膨らむ。「宅地造成事業を巡る特別会計」の実態が明らかになった。対処を先送りしてきたツケが見え始めてきた。
「あべのハルカス」(大阪市阿倍野区)西側の眼下に広がる約28ヘクタール。阿倍野再開発地区で1976年度に始まった市の再開発事業は今年度、ようやく終了を迎える予定だ。
「阿倍野再開発事業検証報告書 平成29年1月」。市の資料には、15年程度で終わると見込んだ事業が40年を超し、借金の利子が膨らんだ反省が記されている。「資産価値が減少するにもかかわらず、値下げによる早期処分ができなかった」「意思決定過程は公開していなかった」――。
事業は「市街地再開発事業会計」と名付けた特別会計で実施された。国が定める「時価評価相当額」の考え方では、2015年度時点で同会計が所有する土地の評価は365億円なのに対し、借金は1445億円。1千億円以上の「債務超過」となっている。
実際の損失はさらに大きい。一般会計から補塡(ほてん)されてきた公金も考える必要があるからだ。市の担当者は「09年度以降、一般会計からの繰入金で補塡していて、(実質的損失は)計2千億円近く」と説明する。
横浜市の南本牧埋立事業も長期…
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