[PR]

 寒気の訪れにあわせ、「本州最南端の酒蔵」として知られる尾﨑酒造(新宮市船町3丁目)で、新酒の仕込みが始まった。

 酒蔵の井戸から湧く熊野川伏流水と県産米を中心とした米などで造ったもろみを、連日、杜氏(とうじ)の小林武司さん(43)らが櫂(かい)という棒でかき混ぜていく。暖かい地で酒造りは難しいとされるが、この季節に熊野川を渡る冷気が蔵に吹き込むことで、いい酒が仕上がるという。初搾りは今月末で、4月半ばまで作業が続く。出荷量は昨年と同じく一升瓶で10万本程度。

 今年、同酒造の「純米酒太平洋」がフランスであった日本酒品評会で1等にあたるプラチナ賞を、「本醸造太平洋」が「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2017」で最高金賞をそれぞれ受賞した。尾﨑征朗社長(73)は「熊野古道などを訪れる外国人観光客に、ワインと同じ食中酒としてどんどん日本酒を味わってもらえれば」と話している。(東孝司)