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 複合商業施設「ピエリ守山」(滋賀県守山市今浜町)にある動物展示施設「めっちゃさわれる動物園」が、退去を迫られている。16日が契約満了日で、ピエリ側は契約更新しない方針を園運営者に伝えていた。しかし、運営者側は「退去についての協議が進んでいない」と、今後も営業を続ける意向で、議論はかみ合わないままだ。

 ピエリ守山に「めっちゃさわれる動物園」が開園したのは2014年12月。ピエリ守山は08年9月に開業したが、周辺に大型商業施設が相次いで進出し、客足は低迷。復活を期して再オープンする際の目玉の一つにしたのが、めっちゃさわれる動物園だった。

 めっちゃさわれる動物園は、同市で移動動物園を運営する「堀井動物園」が経営。県知事許可の「第一種動物取扱業」の登録がある。堀井動物園では複数の施設で動物を飼育しており、定期的に巡回する形で、県内外で様々な動物を展示している。

 めっちゃさわれる動物園には、ネコ科のサーバルなどの特定動物や「動かない鳥」として知られるハシビロコウなど100種類以上が飼育されている。一部の動物に、直接触れることができることもあり、人気施設となっていた。

 今年に入って話題になったのが、当時飼育していたライオンのリオン(オス、3歳)をめぐる一枚の写真だった。リオンの飼育スペースに血の痕があると指摘したもので、6月にインターネット上に投稿されると、「なぜ痕があるのか」などの問い合わせが、園や県に相次いだ。

 運営者側の説明では、リオンがけがをしたのは昨年12月。飼育スペースを仕切る壁に使われている六角ボルトに頭をすりつけたという。すぐに獣医師の指導を受けて治療したが、リオンはその後も同じ行動を繰り返した。六角ボルトを削って以降はけがをすることはなくなったが、夏に県外の施設へ移したという。

 リオンの騒動以外にも、堀井動物園の飼育施設から動物が逸走するなどトラブルがあり、県動物保護管理センターから文書指導などを受けてきたという。センターは「少しずつ改善されている。より良い施設になるよう指導をしっかり続ける」としている。

 めっちゃさわれる動物園にはその後も、動物の飼育方法などを巡って、動物愛護団体からの問い合わせなどが続いた。

 めっちゃさわれる動物園をめぐる要望や意見は、ピエリ守山側にも寄せられた。

 ピエリ守山と動物園運営者の契約では、3年で満了となっていて、ピエリ側は今年9月、「(園とは)契約更新しない」との方針を運営者側に伝えた。その後、両者の代理人弁護士が交わした書面によると、契約更新しない理由の一つに、「行政側や動物愛護団体などからのクレームが多数寄せられ、対応を強いられた」ことを挙げたという。書面ではさらに「現在も市民から厳しい批判や指摘が継続している」などとも主張している。ピエリ側は朝日新聞の取材に「答えられない」としている。

 16日も、園には親子連れが訪れ、子どもたちが動物に触れて笑顔を見せていた。運営者側は「これまでもピエリを盛り上げてきた。契約を継続してもらえるように求めていきたい。仮に閉園となれば、行き場を失う動物たちもいる」と話す。

 運営者側が管理するほかの施設にもすでに動物がたくさんいて、園から引き上げてくる動物を飼育するスペースは十分に確保できないという。現時点で退去しなければならなくなった場合、動物の移動先を探す必要もあり、場合によっては環境の変化などで死亡する動物が出てくる可能性もあるという。(真田嶺)