昭和天皇が戦後、側近に語った内容を記録した回想録とされる文書が、12月6日に米ニューヨークで開催されるオークションに出品されることがわかった。競売サイト「Bonhams」が発表した。文書は、1990年に「昭和天皇独白録」として月刊誌「文芸春秋」誌上で公表されたものの原文だとしている。

 「昭和天皇独白録」は宮内省御用掛だった元外交官・寺崎英成氏により記録された昭和天皇の回想録。太平洋戦争の開戦や敗戦の原因、日本に無条件降伏を求めるポツダム宣言受諾の経緯などに言及した内容だ。

 発表では、出品されるのは寺崎家で保管されていた全173ページの文書で、査定価格は10万~15万ドル(日本円で約1100万~1700万円)としている。

 Bonhamsで日本美術のシニア・コンサルタントを務めるジョー・アール氏は「20世紀の世界史を理解する上で不可欠な、現存する唯一の記録を競売する機会を与えられたことは大変な栄誉です」とコメントしている。(多田晃子、中田絢子北野隆一