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(21日、大相撲九州場所10日目)

 稀勢の里が4場所連続休場に追い込まれた。場所前は左腕も回復の兆しが見え、本人は手応えを感じている風だった。だが、本場所は違う。平幕に5敗。屈辱以外の言葉が無い。

 一門の芝田山親方(元横綱大乃国)がいう。「もうけがのうんぬんではない。心の問題。白星が欲しい相撲になっている。彼自身の攻める相撲に戻るしか、復活の道はない」

 初優勝で19年ぶりの日本出身横綱を決めた初場所。新横綱でけがを抱えながら逆転優勝した春場所。今年の出だしは、まさに稀勢の里フィーバーだった。ところが、その後はこの九州場所まで休場が続いた。

 今、日馬富士の暴力問題で「横綱」の権威が改めて問われている。角界の頂点に立つ者は全力士の模範として品格、力量とも抜群の存在感が求められる。

 稀勢の里の横綱昇進後の成績は10日目までで25勝17敗28休み。来場所は進退が問われる可能性もある。「稀(まれ)にみる勢い」は戻ってくるか。日馬富士とは別の意味で横綱の権威がかかっている。(竹園隆浩)