政府は首相ら三権の長、皇族らでつくる「皇室会議」を12月1日に開き、天皇陛下の退位日について意見を聞くことを決めた。天皇陛下が2019年3月31日に退位し、皇太子さまが翌4月1日に即位して新元号を施行することで最終調整していたが、4月30日退位、5月1日即位・改元とする案も浮上。2案を並行して検討することにした。

 19年3月末退位と合わせ同年4月末退位の案が浮上したのは、3月末から4月にかけて統一地方選があり、政府が重視する「静かな環境」になりにくいとの意見が出てきたためだ。政府関係者は「年度末は予算案をめぐって与野党が対決している可能性もある」と指摘。年度替わりの異動などで3月末に転居する国民も多く、元号変更に伴う官公庁のシステム変更の混乱を懸念する意見もある。

 ただ、新しい年度が始まる4月から新しい元号に変わるのは、区切りとしてもわかりやすく、国民に受け入れられやすいとの意見も根強い。

 このため政府は、首相が議長を務め、衆参両院の正副議長や最高裁判所長官、皇族ら10人で構成する皇室会議での意見や世論の反応などを踏まえて、「19年3月31日退位、4月1日即位・改元」と「19年4月30日退位、5月1日即位・改元」の2案から最終決定する。

 安倍晋三首相は21日、皇居で天皇陛下と面会して国政に関して報告する内奏を行った。政府は22日にも皇室会議の日程を発表する見通し。皇室会議を経たうえで、天皇陛下の退位日にあたる天皇退位特例法の施行日は政令で定める。その後、皇位継承の儀式などを検討する会議を政府内に設置し、現憲法下で初の退位に向けた本格的な準備に入る。新元号は政府が来年中に発表する方針だ。