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 中国のウェブサイトを利用して麻薬成分が入った媚(び)薬を輸入したとして、麻薬取締法違反と関税法違反の罪に問われた男性被告(60)の判決公判が22日、旭川地裁であり、佐藤英彦裁判長は「麻薬輸入の故意があったとは認められない」として無罪(求刑懲役2年)を言い渡した。

 男性は、何者かと共謀して昨年2月と3月、麻薬である4―ヒドロキシ酪酸が含まれた水溶液を中国から旭川市内の郵便局留めで自分あてに送ったが、東京税関の検査で発見されたとして、昨年11月に在宅起訴された。

 検察側は①男性が以前、中国の別の業者から輸入した媚薬などが5回通関せず、麻薬を含む違法薬物と疑うことができた②取り調べで麻薬取締官に「違法なものがあるかもしれないと思った」と話したことなどから、未必の故意があったとしていた。男性は無罪を主張した。

 判決は、①について再送付で結局は全て通関しており、輸送上のトラブルだと思ったという男性の公判での供述は不合理ではないとし、②についても、自白は理詰めの追及に屈してなされた疑いがあるとした。更に、男性は通関しなかったときに税関に電話して名前と住所を伝えており、違法薬物との認識がなかったと見る方が自然だと述べた。

 地検は「判決内容を精査し、上級庁と協議のうえ適切に対応する」とコメントした。