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 韓国国会は24日、本会議を開き、毎年8月14日を「日本軍慰安婦被害者をたたえる日」に指定することなどを定めた慰安婦被害者生活安定支援法の改正案を可決した。日本政府は慰安婦問題の日韓合意の趣旨や精神に反するとして、外交ルートで懸念を伝えた。

 韓国では元慰安婦の故金学順(キムハクスン)さんが1991年に初めて名乗り出た「8月14日」を記念日にしようと市民団体が運動を続けてきた。朴槿恵(パククネ)前政権下でも女性家族省が計画したが実現せず、文在寅(ムンジェイン)政権が国政運営計画の中で実現を約束していた。

 法律改正により、元慰安婦に関する政策を立案する際、元慰安婦やその代理人の意見を聞くことが義務づけられた。現在、韓国政府が進めている日韓合意の検証作業では、合意をまとめる際に、元慰安婦の意向を聞いたかどうかが焦点の一つになっている。女性家族省は「改正された法律を根拠に今後、慰安婦被害者への支援をさらに強化し、名誉と尊厳の回復に向けた記念事業を拡大していく」との方針を発表した。

 菅義偉官房長官は24日の記者会見で「極めて強い違和感を覚えている」とし、「日韓合意の趣旨、精神に反するもので、未来志向の関係を発展させようと努力している中、本件はそのような努力に水を差すことになりかねない」と指摘。外交ルートを通じて強く韓国側に対し日本の立場を申し入れたと明らかにした。(ソウル=武田肇)