[PR]

 横浜スタジアム(横浜市中区)で25日、6千席増席を盛り込んだ改修工事の起工式があった。2020年東京五輪で、野球とソフトボールの主球場となることを見据えた大規模改修。開業以来、初めての増築で、「世界に誇れるボールパーク(野球公園)」を目指し、横浜の新たなシンボルに生まれ変わる。

 「東京五輪の会場として横浜の名に恥じぬすばらしい球場をつくりあげたい」

 25日午前、晴天の横浜スタジアムのグラウンド。関係者を招いて開かれた球場改修の起工式後、横浜スタジアム社長を兼ねる横浜DeNAベイスターズの岡村信悟社長は報道陣に笑顔で語った。

 総工費は約85億円。エレベーターの設置などのバリアフリー化に加え、両翼側を中心に増席。バックネット裏の最上段には、みなとみらい地区が一望できる屋上テラス席や個室観覧席を新設し、収容人員は現在の約2万9千人から約3万5千人になる。

 球場は1978年4月開業。来年の開業40年を控え、施設の老朽化が目立つようになった。さらに、園児や児童ら約72万人にチームの帽子を配るなどの地道なファンサービスに、今季は19年ぶりの日本シリーズに進出するなどチームの躍進が重なり、今季の観客動員は史上最多の約198万人。主催71試合中、球団が「大入り満員」と発表するのは63回と、観客席が足りないという声も出ていた。

 開業以来初となる大規模改修では、街との調和にも配慮する。れんが調を基本とした外観とし、1階部分には飲食やグッズ売り場を新設。散歩やランニングなど、球場を1周できる回遊デッキもつくり市民に開放する。

 オフシーズンを中心に工事を進め、2019年シーズンには右翼席とバックネット裏の利用開始を先行。五輪イヤーとなる20年2月の工事完了を目指す。工期中は一部で通路が通りにくいなどの支障はあるが、観戦に影響はないという。

 球団は、スポーツで街全体を活性化するための中心施設に球場を位置付ける。都心部の横浜公園の立地を生かし、野球の観戦客だけでなくオフシーズンも球場周辺でランニングイベントなど野球以外の企画を仕掛けるほか、ベンチャー企業と協力し、スポーツと観光やビジネスを結びつける。

 岡村社長は「地域の歴史や球場の伝統を継承し、街と市民に開かれたボールパークにしたい」と話す。(豊岡亮)