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 (25日、フィギュアスケート・スケートアメリカ男子フリー)

 相次ぐけがにミスの連発――。4回転競争が苛烈(かれつ)をきわめる中、負の側面が今大会も顔をのぞかせた。

 男子フリーで、18歳のジャンパーのチェン(米)が4回転でミスを連発した。フリップの着氷が大きく乱れ、サルコーやトーループが2回転に。さらに4回転に挑み、転倒した。終盤のトリプルアクセル(3回転半)も1回転半になった。

 4回転でのけがも目立った。前日のSPで転んだコフトゥン(ロシア)が棄権。サモヒン(イスラエル)はフリーの4回転で手をつくと、左肩を押さえながら苦痛に顔をゆがめ、途中退場した。リッポン(米)は演じきったものの同様に手をついて肩を痛め、滑走を中断しかけた。金博洋(中)も大会前から足を痛めているといい、本来の力を出せなかった。

 日本スケート連盟の土屋明弘チームドクターは「新しいジャンプを急いで習得しようとする時にけがをしやすい」と言う。強い負荷に耐えられる体作りをしながら、徐々に技のレベルを上げる必要性を指摘。NHK杯での羽生結弦(ANA)のけがも、完全習得できていない4回転ルッツを跳んだ際に発生した。

 「坂を転がり落ちるようになってしまった」とチェンは話す。替えた靴の刃が鋭すぎたことも影響したといい、「申し訳ない」と低調な演技を謝っていた。(後藤太輔