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 朝日新聞パラリンピックスペシャルナビゲーターに就任した香取慎吾さんが、「ボッチャ」に初挑戦した。パラリンピック競技の一つで、リオ大会で日本が混合団体銀メダルを獲得したのは記憶に新しい。障害者も健常者も一緒になって楽しめる、カーリングに似たスポーツに、すっかり夢中の香取さん。チームを組むならやっぱりあの3人で?

 パラスポーツを知るには、まずやってみることが一番。「経験してみたかった」というボッチャに、香取さんが初めて挑戦した。

 日本ボッチャ協会・強化指導部長の村上光輝さんから競技の歴史やルールの説明を受けたあと、香取さんは早速、目の不自由な鹿沼さんとタッグを組んで、高桑さん、同協会の新井大基コーチチームと2対2のゲーム形式で対戦した。

 ボッチャは自分たちが投げた球をいかに目標球(ジャックボール)と呼ばれる白球に近づけられるかを競う。相手チームの高桑さんが投げた青の球は目標球にピタリ。次は鹿沼さん。赤い球を投げたが、寄せきれない。投球順は交互ではなく目標球に遠いチームに回ってくる。続けて、香取さんに出番が来た。

 「自信があります」

 そう意気込んだ1投目。球は狙った目標球の横をすり抜けて、そのままコートの外へ。「あっ、ああ。いなくなっちゃった。加減が難しい」

 一方、同じく初体験の高桑さんは再び球を寄せた。鹿沼・香取チームは目標球に寄せられず、ついに手持ちの6球がなくなった。「何ですぐに球がなくなっちゃうの」。続くゲームも負けて、香取さんと鹿沼さんは一緒に悔しがった。

 誰もが楽しめるボッチャならではの場面もあった。鹿沼さんの投球を、香取さんが彼女の「目」になって支えた。「この白い球の辺りに球を投げたらいいよ」。目標球の後ろにしゃがんで手をたたき、音と声で球の位置や距離感を伝えた。狙い通りに球をはじくと、みんなで歓声を上げて喜んだ。

 最後は密集した球の上に乗せる大技に挑戦だ。ゲームの終盤は目標球を中心に青、赤の球が集まる。空いているのは上のスペースだけ。一流選手がここぞの場面で繰り出す勝負の一手だ。香取さんは見事6投目で成功。下手から繰り出す高度な技や戦術など、競技の奥深さを肌で感じた。

 鹿沼さんは「香取さんは最後むきになって投げていましたけど、それぐらい誰でも夢中になれるスポーツ」と競技の魅力を語り、香取さんは「すごく楽しい。この面白さにもっと触れられる環境があればいいのに。またやりたい」と堪能した様子。ゲームが終わっても、しばらくコートに向かって、楽しそうに球を投げ続けていた。

 香取さんは、村上さんから来年1月の大会出場を勧められた。年齢や障害など関係なく1チーム3人で出られるという。「じゃあ稲垣と草彅(くさなぎ)の3人で」。冗談めかして言った香取さんだが、いつの日か夢のチーム結成があるかもしれない。(遠田寛生)

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 〈ボッチャ〉重度の脳性まひや同程度の四肢重度機能障害のあるひとのために欧州で考案された、カーリングに似たスポーツ。赤と青の球をそれぞれ6球投げたり、転がしたりして、いかにジャックボール(目標球)と呼ばれる白球に近づけられるかを競う。手足が不自由な人は球を転がすための補助器具を使える。個人とペア、団体戦があり、リオ・パラリンピックで日本は団体戦で銀メダル。